もっと速く泳ぎたいなぁ。すいすいすい。


たらたら泳げるんだけど、どうもスピードが出せない。
クルマだったらアクセル踏めばいいんだけど、泳ぐのにはアクセルないからなぁ。


(推進力と抵抗)

泳ぐ事は、推進力を生み出すと共に、常に水から受ける抵抗が生じる。そもそも、逆に水に抵抗がなかったら、前に進めない。
だって、かいてもかいても「スカスカ」になっちゃうじゃん。
てなわけで、結果として速く泳ぐには
@前に進む力(推進力)をアップさせる、A前から受ける抵抗力を減らす、のどちらかの方法が取られる事になるのだ。


(手こぎボートはどうやって進むだろうか)

イルカの泳ぐのを見た事があるが、あれはめっちゃくちゃ速い。イルカになりたい!って思ったもん。
で、イルカを目指すのだが、それは夢のお話。現実は、手と足をバタバタさせて泳がねばならない。
鳥になりたい!って大きな羽根を作ってがけから飛び出しても、人間は飛べなかった。そこで飛行機が考えられた。
海の上を速く進みたい!って気持ちで船が考えられた、はず。
水泳においてもこの船の動き(特に手こぎボートを基本)に、推進力増加・水中抵抗低減を考えてみよう


(ストリームライン)

イルカが速く泳げるのは、その体の流線形から。船の形も、細長くなってるよね。「流線形」は最も抵抗を受けないかたち。
泳ぐ時にも、この流線形(stream line)を目指そう。
ストリームラインの基本は以下の通り。クロールも、平泳ぎも、バタフライも、みんな基本は同じ。もちろん、ビート板を持つ時もおんなじ。

(ストリームラインの作り方)

@ 両手を重ねて、前に伸ばす。ひじは絶対に曲げない。
A 両肩が「ほお」につくように、腕をぐっと前に伸ばす背中の筋肉が伸ばされる。
B 手の深さは、体が沈むでもな、浮きすぎず、な位置。詳しくは、下記参照。
C 腰の位置を沈めないように。推進方向に対して垂直に体を起こそう。モーターボートの要領だ。



(手の入水位置)

手の入水位置は、それじたいの持つ浮力にも影響を与えるだけでなく、ひとかき目のキャッチの効率にも影響を与える。これは、どの泳法にとっても共通。
では、一体どのくらいの位置が最適なのだろうか。一般的には、水面下10センチから15センチ程度、とされているが、厳密には各個人差がある。
自分にとっての最適水深を知り、練習中も、或いは試合の際も常に意識して泳ぐようにしよう。

(みつけ方)

(1) 伏し浮きの要領で、うつ伏せに浮く。キックは非常に僅か、ゆっくりとバタ足をする。両手は万歳の格好。手のひらは重ねあわせない。
(2) 自分の手を見ながら、@腰が沈んできたら、手の位置を下げA腰が浮いてきたら、手の位置を上げ、として、最適なボディポジションとなる際の手の位置を確認する。
(3) この際、ひじを絶対に曲げないように。体が一直線になっている事を確認しつつ、手の位置をしっかり見、記憶する。

実際に泳ぐ時は、このポイント(水深)めがけて一気に手を入水。これでOKだ。



(呼吸)

呼吸はしたほうが良いのだろうか、しないほうがいいのだろうか。
ホンの短距離なら、しないほうがいい。でも、少しでも不安な距離なら積極的に一定ペースの呼吸をしていこう。そうしないと、後半ばてる。経験あり。特にターン後にツケが一気に回ってくる。そんな時は、ありんこが水に落ちた時みたいに「ただもがく」姿を露呈する結果となる。悲しいぜ。
それだから、できるだけ「無駄のない呼吸動作」が必要。「あいつ、ほんとに呼吸してんの?」と思われるくらい、自然な動作の中で呼吸しよう。無理なく、無駄なく、ね。




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